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僕僕先生  仁木英之
2012年10月03日 (水) | 編集 |
評価△

「僕僕先生」
仁木英之 著

新潮文庫



ファンタジーノベル大賞受賞作


【僕僕先生の紹介】

中国の唐王朝の時代。
県令の息子・王弁はぐうたらな毎日を過ごしていました。

王弁はある日、父の使いで仙人のもとを訪ねることになりました。
その仙人は、僕僕という名で、仙界でも名の知れた存在でした。
僕僕は、何千年も生きているのに美少女の姿をしていました。

王弁は僕僕に弟子入りします。
そして、住み慣れた郷里を離れ、僕僕と旅に出ることになります。


【僕僕先生の感想】

王弁は何の取り柄もないニート青年です。
それに対して、仙人の僕僕は何千年も生きている上に、相手の心まで読めるのです。
僕僕には王弁の考えることが全てお見通しというわけなのです。
しかも、二人の年の差は数千才ですが、王弁と僕僕は良い雰囲気になっていきます。

読んでる方が恥ずかしくなるような少年マンガ風の恋愛シーンもあります。
この手の小説が苦手な方は、控えた方が無難かもしれません。

さて、小説としては、とても読みやすくなっています。
ほんわかと楽しい雰囲気が漂っているのも魅力です。

世界観が合えば、きっとハマると思います。
個人的には、この小説の世界観が好きでしたが、やや退屈でもありました。
続編もありますが、1冊目で満腹になってしまいました。







ランドルフィ物語
2009年06月20日 (土) | 編集 |
評価☆
「ランドルフィ物語」

清水義範 著
文庫本:ソノラマ文庫
1985年2月~1988年7月



1巻:聖金剛石の秘密
2巻:隻眼の魔術師
3巻:冥海の神獣島    
4巻:大迷宮の邪王
5巻:異境の聖戦士    
6巻:復讐の双生児
7巻:魔窟の飛兵団


【ランドルフィ物語の紹介】

世界の12国のひとつ光の国トルダニアは、風の国マークゲリアにねらわれていました。
病身の王にかわり、国の危機に立ち向かったのは、若き王ジャン・ランドルフィ。
ランドルフィは不思議な力をもつという聖金剛石を求めて旅します。
世界を救うために、邪悪な魔術師たちと戦い、聖金剛石の秘密に迫っていきます。


【感想】

まさにファンタジーの王道作品です。

ヨーロッパ中世的な世界観の中、剣と魔法の戦いが繰り広げられます。
物語のキーには、謎の「聖金剛石」の存在があり、読者をひきつけます。
さらには、個性的な12国、主人公を支える仲間たちも物語を盛り上げます。

深いひねりはありませんが、気持ちいいくらいに勧善懲悪のヒーロー物語です。
主人公たちは、必ず窮地に陥るのですが、努力や友情で乗り越えていきます。
ワンパターンで、後半は少し満腹気味になってしまいますが。

なんといっても、中学生にオススメしたい作品です。
読みやすくて、単純なストーリー展開でありながら、おもしろくて、ファンタジーの魅力を伝えてくれるからです。
大人にとっては、少し暑苦しく思えるかもしれませんが、物語としては十分に楽しめます。

良く言えば、「十二国紀」+「ドラゴンボール」+「グインサーガ」の良いとこ取りの作品です。
残念ながら、現在ではほとんど入手不可能となっています。
個人的には、子どもたちにハリーポッターを読ませるよりも、こっちを押したいものです。









精霊の守り人
2009年05月06日 (水) | 編集 |
評価△
「精霊の守り人」
上橋菜穂子 著

単行本:偕成社(1996年)
文庫本:新潮文庫(2007年4月)



・野間児童文芸新人賞

・産経児童出版文化賞


【 「精霊の守り人」 の紹介】

主人公は用心棒のバルサ。

女性ながら、戦士として高い力量をもっています。

バルサはあることがきっかけで、ヨゴ国の皇子チャグムを守ることになります。

追手から逃れるうちに、バルサは皇子チャグムの体内に宿る精霊の卵も守ることになります。


【感想】

ファンタジーとしても、児童文学としても高い評価を誇る「守り人シリーズ」の第一作です。

大学の児童文学のテキストにも紹介されるほどです。

中世の日本的な世界観で、和風なファンタジーのような趣です。

全国の守り人ファンからブーイングを浴びそうですが、噂ほどでもないと落胆しました。

主人公バルサが「30歳の女性」なのには、珍しい設定だと思わされましたが、読んでいて、ドキドキワクワクできませんでした。

世界観はしっかりしてても、ありきたりのお話なのです。

普段からファンタジーに慣れ親しんだ大人にとっては、腹六分目程度に思えそうです。

一方、ファンタジーに慣れていない児童には、手ごろなのかもしれません。

なお、この本の名誉のために説明すると、読む人の大半が「面白かった」と語っています。


【この本の関連商品】

1,文庫本+単行本
   

2,オフィシャルガイドブック





グイン・サーガ
2009年04月24日 (金) | 編集 |
評価☆
「グイン・サーガ」
栗本薫 著

正伝:ハヤカワ文庫1~127巻(以下続巻)
外伝:ハヤカワ文庫1~27巻(以下続巻)




【本の紹介】

突如として出現した豹頭の戦士グイン。
首から上は豹、首から下は人間の身体をもつグインは、記憶を失った状態で森に倒れていました。

グインとはじめに出会ったのは、敵国の手に落ちたパロから逃れてきた王子レムスと王女リンダでした。
敵国の兵士に追われるレムスとリンダをグインは助けます。
圧倒的な力で追手を倒したグインとともに、レムスとリンダは行動をともにします。
そして、グインは敵国から2人を草原の国アルゴスに送り届ける旅に出るのです。

舞台は、中世を彷彿させる世界でありながら、魔道や古代機械も共存しています。
登場人物も主要キャラだけで10人以上と大規模です。

「グイン・サーガ」は、グインを中心とした主要キャラが繰り広げる壮大な異世界絵巻なのです。
当初全100巻の予定で出版されていたのですが、現在は120巻を超えていながら、完結に至っていません。

2009年5月、著者の栗本薫さんがご逝去されました。

従いまして、永遠の未完作品となります。



【感想】

本屋にいけば、頻繁に目にする本ではないでしょうか。
それでも、なかなか手が出ないのは、途方も無い巻数が原因でしょう。
第127巻。
こんな数字を目にすれば、躊躇するのは無理のない話です。

しかし、ちょっと考え方を変えてみましょう。
楽しさが127巻以上も味わうことができるのです。

分量は申し分ない(多すぎる?)のですが、中身はどうでしょう?
読者を選ぶ本だと思います。

やはり、100巻以上も読み進めていくには、ちょっとした覚悟も必要です。
とは言っても、肩の力を抜いて、気楽に読んでいける本です。
栗本薫の本の特徴でもあるのですが、スラスラとページを読んでいけます。
100巻以上も続くことが幸せに思えます。

ちょっと気になるのは、ストーリーがなかなか進まないことです。
1つの事件をめぐる会話だけで1巻が終わってしまうこともあります。
しかも、キャラの話が長いというか、くどいというか・・・
乱暴な言い方をすれば、奥様方の井戸端話のような・・・
普通の本であれば、数十ページで終わる内容であっても、2~3巻を費やすこともあります。

大長編だけに、購入を迷ってしまう本ですが、1巻だけでも読むことをオススメします。
続きを読むのかは、1巻を読んで判断すれば良いのです。
もし、本との相性がよければ、人生の大きな楽しみとなるでしょう。


<追記>

この紹介の掲載後、著者の栗本薫さんは帰らぬ人となりました。
超大作のエンディングを読むことができなのは残念です。
ご冥福をお祈りします。



【この本の関連商品】

1,単行本


2,文庫本


3,特別出版本(1~100巻分)

※1巻あたりの単価は250円で最も低コスト







ライラの冒険シリーズ
2009年04月20日 (月) | 編集 |
評価▲
「ライラの冒険シリーズ」
フィリップ・プルマン 著 ,大久保寛 訳

文庫本:新潮文庫(全6巻)
単行本:新潮社(全6巻)

第一部「黄金の羅針盤」(上・下巻)
第二部「神秘の短剣」(上・下巻)
第三部「琥珀の望遠鏡」(上・下巻)





【本の紹介】

現実社会とはどこか違うパラレルワールドの物語。
この世界では、誰もが自分の分身となる動物「ダイモン」をもっています。
そして、魔女やしゃべる熊も存在する不思議な世界です。

主人公のライラは11歳の女の子。
彼女のまわりでは、子どもたちが失踪する事件が相次ぎます。
ついにはライラの友達も失踪してしまいます。

ライラは子どもたちを探し出すために、旅に出ます。
そして、この世界には、別の世界も存在することを知り・・・


【感想】

もともと、イギリスで児童文学として誕生した本です。
大傑作として高い評価を受けていただけに、期待しながら読みました。

1)本当に児童文学?
児童文学とは、「読みやすい」というイメージがあるのですが、とても複雑な物語です。
別世界との相関性やダストの存在など、子どもたちは本当に理解できるのでしょうか?
さらに、「死」や「宗教観」といった問題にも迫っています。
とてもじゃないけど、子どもには難しすぎるでしょう!

2)翻訳下手すぎませんか?
個人的な感覚かもしれませんが、翻訳が下手です。
文章自体がわかりにくく、スラスラと読めません。
読み進めることが苦痛でした。
原著はとても面白いのかもしれません。
ですが、私は訳者との相性が悪く、むずがゆい小説にしか思えませんでした。

ライラの冒険は、とても奥が深くて、大人にも魅力的なファンタジーです。
映画がヒットしたのも納得です。
ただし、「ハリーポッター」などの軽く読めるファンタジーではありません。
むしろ、「指輪物語」のようなやや難解なファンタジー小説をイメージしてください。
重厚でしっかりとした世界観をもった作品です。

これを台無しにしたのは、翻訳だと思うのは私だけでしょうか?
最後まで読みきるのがとても辛かったです。
というわけで、小説よりも断然映画をオススメします。
翻訳が上手だったら、評価も変わっていたかもしれません。


【ライラの冒険の関連商品】

1,単行本
   

2,文庫本
   

3,映画ストーリーブック
   

4,映画DVD
   

5,DSゲーム