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スタイリッシュ・キッズ 鷺沢萌
2012年10月08日 (月) | 編集 |
評価☆

「スタイリッシュ・キッズ」
鷺沢萌 著

河出文庫




【スタイリッシュ・キッズの紹介】

1987年の夏、久志は大学1年生でした。
友人に呼び出された自由が丘の店で、久志は理恵と出会います。

2人は素敵でカッコ良い日々を紡ぎあげていこうとします。
久志が大学3年になり、変わり始めるまでの2年間の物語です。


【スタイリッシュ・キッズの感想】

十代が終わることに焦燥感をおぼえ、社会に出るカウントダウンに駆り立てられる…
時代にかかわらず、そんな不安定な時間を過ごした人は少なくないと思います。
スタイリッシュ・キッズは、あの頃の気持ちを思い出させ、心をギュッと締め付ける小説です。

舞台になるには、1980年代後半の東京。
若いカップルの久志と理恵が主人公。

今までは自由なスタイルの生き方が許された彼らも、やがて社会の波に飲み込まれてしまいます。
抗っても、毎日少しずつ終焉に向かうスピードは速くなっていきます。
自由で楽しいようで、苦しくて何かに縛られていた…

当時の流行りの音楽を聴くと胸が苦しくなるような感覚をもっていますか?
この小説は、あの時代の感覚を思い出させる毒薬なのかもしれません。



⇒楽天ブックスのスタイリッシュ・キッズのページリンク







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図書館戦争 有川浩
2011年06月26日 (日) | 編集 |
評価△
「図書館戦争」
有川浩 著

角川文庫/角川書店




【「図書館戦争」の紹介】

近未来の日本では、メディア良化法の施行により、出版物の取り締まりが厳しく、表現の自由が脅かされていました。
図書館では表現の自由を守るべく、メディア良化法の施行後も、あらゆる出版物を収集します。
さらに、資料を守るために、自衛隊のような独立部隊を設立しました。

主人公の笠原は、女子でありながら、図書館の武装部隊に志願します。
志願したキッカケは、高校生の頃にほしかった本を図書館部隊の男子隊員に守ってもらったからです。
笠原は、男子隊員を王子様と美化して目標とします。

訓練期間を過ぎ、笠原は図書館部隊のエリート組織に配属されます。
しかし、厳格な教官と衝突を繰り返す日々が待っていたのです。

ちなみに、文庫版はショートストーリーのおまけ付です。


【「図書館戦争」の感想 by元図書館司書】

図書館司書の経験者として、図書館をタイトルに冠した「図書館戦争」は気になる小説でした。

なぜ今まで読まなかったのか…強いて理由をあげれば、「図書館」と「戦争」というミスマッチな組合せに違和感があったからだと思います。

小説の図書館は自衛隊のような武装組織を有しています。
「あり得ない設定だ」と思いながら、ページをめくると、司書ならばニヤリとするキーワードが続々と目に飛びこんできます。

「中小レポート」「日野図書館」「見計らい」

どれもが単なる図書館好きな一般市民には馴染みがないワードです。
しかし、司書ならば、知らない人はいない基本ワードなのです。
「自分は知っているぞ」と優越感に浸ることができるのは、司書に限られた特権です。

肝心のストーリーといえば、ラブコメです!
主人公とその周囲の不器用で遠回りで、さらに明るい恋愛ストーリーです。
しかも、かなりベタベタです。

主人公の王子様の正体は、○○だということは、一瞬のうちに推測できますし、そうすると、この先の展開も想像に難しくありません。
私には、表現の自由をテーマにした小説…なんて私には思えませんでした。
完全なラブコメで、舞台は図書館じゃなくてもよかったのではないでしょうか?

まあ、図書館だったから、この人気なんだったのでしょうけど。
少女マンガのようなラブコメが好きな人にはオススメします。
完成度が高く、シリーズ作ですから、長く楽しめます。

それにしても、司書の方々は、この本を読んでどんな感想をもたれているのでしょうか…



【送料無料】図書館戦争(文庫版)


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温室デイズ
2009年08月02日 (日) | 編集 |
評価△
「温室デイズ」
瀬尾まいこ 著

単行本:角川書店(2006年)
文庫本:角川文庫(2009年)




【温室デイズの紹介】

中学三年生のみちるが通う宮前中学校は荒れていました。
授業中に生徒は教室内をウロウロ歩き、校舎のガラスは頻繁に割られていました。
教師はこの状況に向き合わず、状況は悪化する一方でした。

このままじゃダメだと思い、みちるは行動しますが、いじめの標的になってしまいます。
みちるは執拗ないじめから逃げずに学校に通います。

一方、友人の優子はいじめを止めることができず、これがきっかけで相談室に登校するようになりました。


【感想】

いじめは、ドラマのように簡単に解決したりはしません。
ヒーローティーチャーも登場しません。
それが現実のいじめであり、「温室デイズ」なのです。

いじめと正面から戦うストーリーは数多くあります。
そのほとんどが現実ではあり得ない展開です。
ご都合主義の物語に辟易したら、「温室デイズ」を開いてください。

強烈なリアリティーに自分が教室に座っているような気分になります。
「そうだ、これが現実だ」と喉元に突き付けられます。
作中で表現されるクラスの空気感も絶妙です。

後半の展開はややドラマチックで奇跡的です。
これがなければ、鬱な小説になっていたでしょう。

「いじめられた人」「いじめた人」「いじめを傍観した人」の誰も息を詰まらせてしまうはずです。
ただし、いじめに関する記憶を封印したい人は、精神衛生上、この本を開かない方がいいかもしれません。

この本を最も読んでほしいのは、いじめから逃げている学校の先生方です。
いじめの解決は簡単ではありませんが、自分を守ることを最優先していませんか?



  







インストール
2009年07月12日 (日) | 編集 |
評価△
「インストール」
綿矢りさ 著

単行本:川出書房新社(2001年)
文庫本:川出文庫(2005)



第38回文藝賞受賞作


【インストールの紹介】

受験勉強に疲れた高校生の朝子は、不登校になってしまいます。
部屋の物を処分してスッキリしようと、まずは掃除をはじめます。
祖父に買ってもらった思い出のパソコンまでも捨ててしまいます。

近所の小学生かずよしは、そのパソコンを拾います。
そして、ふたりはインターネットでエロチャットのバイトをのバイトをはじめるのです。


【感想】

約10年前、17才の女子高校生のデビュー作として話題となりました。
すごいのは若さだけではありません。
完璧なまでの表現力は大絶賛されました。

確かに、17才がここまで書くのか、と思うほど上手です。
みずみずしい表現は、読んでいて、気持ちよくなるほどです。

エロチャットが登場しますが、そっち方面の話ではありません。
あくまでも、エロチャットは材料のひとつです。

素晴らしい本ではありますが、「心躍る楽しさ」までも期待するのは贅沢というものです。









ロックンロールミシン2009
2009年06月20日 (土) | 編集 |
評価△
「ロックンロールミシン2009」
鈴木清剛 著

文庫本:小学館文庫



・1998年度三島由紀夫賞受賞
・2002年映画化(主演:加瀬亮)


【ロックンロールミシン2009の紹介】

会社員の賢司は、マンネリ化する仕事に違和感を抱いていました。
そんなとき、高校の同級生・凌一と再会します。
凌一はふたりの仲間とデザイナーズブランドを立ち上げようとしていました。

賢司は当初、外野から不安定な生活を眺めていました。
彼らと接するうちに、圧倒的なエネルギーにひきつけられていきます。

やがて、賢司は仕事をやめてしまいます。
凌一たちの仕事場に顔を出し、服づくりを手伝うようになります。

1998年発刊の「ロックンロールミシン」を大幅改訂した作品です。


【感想】

社会人の主人公が畑違いの服づくりに青春をかける作品と思っていました。

しかし、主人公は最後まで外野の存在でした。

情熱をささげる凌一たちに羨望していたが、一歩踏み込めずにいたのです。

むしろ、彼らを「自分とは違う種類の人間」と感じていました。


果たして、この本は仕事について悩む若者には、訴えるものがあるのでしょうか?

もちろん、登場人物に共感する読者もいるのでしょう。

しかし、私には全く何も伝わってきませんでした。

読後感は何もなく、不完全燃焼のような感覚に終わりました。

決して酷評しているのではなく、「ロックンロールミシン2009」とは「そういう小説」なのです。


ちなみに、タイトルに「2009」と付いてますが、現在の社会情勢が作中には表現されていません。

ちょっともったいない気がしました。


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