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100円のコーラを1000円で売る方法  永井孝尚
2012年08月16日 (木) | 編集 |
評価☆

「100円のコーラを1000円で売る方法」
永井孝尚 著

中経出版




【本の紹介】

会計ソフト会社に勤務する宮前久美は、営業から販売企画に異動しました。
販売企画に異動した当日、久美は強烈な一言を発します。

「この会社の商品はガラクタです。わたしがちゃんとした商品に変えます」

マーケティング戦略を小説形式で説明したビジネス小説です。


【本の感想】

マーケティングのビジネス本かと思ったら、読みやすい小説となっていた本です。
『もしドラ』の影響を受けた本だと感じました。

最近、ビジネスを分かりやすく小説にした本が増えています。
その大多数は、ビジネスと小説が噛みあっていません。
「100円のコーラを1000円で売る方法」にもあまり期待していませんでした。

ところが、意外にも、この本は当たりでした。


主人公の久美は、華々しい実績を持つセールスウーマンでした。
商品企画部に異動になっても、自信に満ち溢れていました。

しかし、実際にはマーケティングを理解していませんでした。
そのことに気付いた久美は、上司に指南を受けながら、企画をまとめていきます。


物語はマーケティングをつたえるためのツールとして活用されています。
小説としての面白さを期待するとガッカリしますが、『もしドラ』系の本としてはかなりの高評価です。

タイトルの「100円のコーラを1000円で売る方法」は、タネ明かしされると、「ああ、そんなことか」と拍子抜けしてしまいますが、これを自分自身のビジネスにあてはめて実践するとなると難しいものです。


マーケティングを勉強したい人にはオススメですが、単に小説としての評価となると、ガッカリな結果になります。








書店ガール  碧野圭
2012年07月14日 (土) | 編集 |
評価△

「書店ガール」
碧野 圭 著

PHP文芸文庫




【書店ガールの紹介】

舞台は、東京吉祥寺にある大手書店―
主人公の理子は、東京吉祥寺にある大手書店の副店長です。
理子はアラフォーの独身で、最近失恋したばかりです。

もう一人の主人公は、理子の部下・亜紀です。
亜紀は仕事への情熱はあるのですが、自己主張が強く、協調性に欠けています。
その上に、職場の彼氏を捨てて別の男性と結婚したために、周囲を敵に回してしまいます。

物語は、亜紀の結婚式からはじまります。
もともと衝突していた理子と亜紀は、この結婚式を機に溝を深めてしまいます。

仕事でも噛みあわない二人を待ち受けていたのは、書店の重大な危機でした。


【書店ガールの感想】

本好きにとって、本屋は至福のスポットです。
そのため、職業として書店員を希望しなくても、仕事内容には関心があるのではないでしょうか。

「書店ガール」を読めば、書店員の実態を知ることが出来るだろうと期待しながら購入しました。
小説としてのストーリーも楽しめて一石二鳥だと思いました。

読み進めていくうちに、焦点は「女性の生き方」ではないかと思うようになりました。
書店という舞台よりも、理子と亜紀の生き方にスポットがあたっているように感じました。
もっと書店のことを知りたい私には、やや不満もありました。
その一方で、働くことについて、改めて考えるキッカケを与えてくれます。

ストーリーとしては、ドラマによくありそうなストーリーです。
「対立する主人公が協力して危機に立ち向かう!」というベタな展開です。
ベタなだけに、楽に読み進めていける本です。



⇒書店ガールの詳細はこちら








もしONE PIECEファンの女子大生が起業したら
2011年06月26日 (日) | 編集 |
評価▲▲▲
「もしONE PIECEファンの女子大生が起業したら」
佐藤公信 著

イーグルパブリシング




【本の紹介】

主人公はイベントサークルに所属する女子大生です。
イベントサークルでは、運営上の問題で、サークルを会社化することになりました。
主人公は二年生というだけで、社長になってしまいます。
好きなものは、マンガの「ONE PIECE」で、経営に関しては全くの素人だというのに…

会社のことも、社長の仕事もよくわからない主人公の悪戦苦闘がはじまります。
小説家形式の本ですが、文章の合間には起業に関する解説も掲載されています。


【本の感想 by元図書館司書】

このサイトを作成した目的は、面白い本を紹介するためでした。
しかし、普段の読書の中では、とんでもなく面白くない本も少くありません。

面白さの尺度は人それぞれです。
私が面白いと力説する本を駄作と評する人もいるでしょう。
だから、本の批判はあまりしたくないのですが、この本は「面白い」「面白くない」どころの話ではありません。
絶対に叩き斬らなければ気が済みません!

前置きが長くなりました。
そもそも手に取ったのは、「もしドラ」が社会的現象になっていた頃でした。
オタク好きそうな表紙に、女子大生が起業するという冒険的な設定。
「もしドラ」の二番煎じというよりも、パクリではないか?と思いながらも、レジに向かってしまいました。

いざ読みはじめると、メラメラと怒りがこみ上げてきます。
女子大生の社長が様々な問題に直面していくのですが、いつも解決の糸口を見つけたところで、その章は完結してしまいます。
何事もなかったかのように、次章では新たな展開がはじまります。
これって、あとは読者で想像しろってことでしょうか?
謎解きのないミステリー小説のようなものです。

しかも、タイトルで「ONE PIECEファン」とありますが、ほとんど「ONE PTECE」に関する話題は出てきません。
つまり、「もしドラ」を真似した表紙で、目を引きつけて、「ONE PIECE」のタイトルで釣ってしまうという作戦でしょう。
なんとも卑怯!!
それとも、ひっかかった私がアホですか?

この本を読んだからといって、起業に役立つとも言い難いものがあります。
起業の勉強がしたいならば、もっとしっかりした本を読んだ方が良いと思います。
この本の出版社が出す本には、特に注意していきたいと思います。



【送料無料】もしONE PIECEファンの女子大生が起業したら←私は購入をオススメしませんが一応…








青年社長
2011年05月22日 (日) | 編集 |
評価△
「青年社長」
高杉良 著

文庫本:角川文庫(2002年4月)
単行本:角川書店(2010年9月)




【青年社長の紹介】

居酒屋チェーン店「和民」の渡邉美樹社長のサクセスストーリーです。

若き日の渡邉社長は、起業資金を貯めるために、大学を卒業後、佐川急便に就職しました。
佐川急便でのドライバーとしての勤務は、1日20時間労働の過酷な状況でした。
同僚が次々と退職する中で、1年間の勤務を乗り切り、ついに開業資金を手にしたのです。

渡邉社長は、開業資金をもとに自分の店を持ち、やがては和民を株式上場まで育て上げていきます。


【青年社長の感想】

テレビでも目にすることが多い渡邉美樹社長。
佐川急便で働いていたことなど全く知らず、興味をもちました。

この小説で最もインパクトがあったのは、ビジネスの成功体験ではありません。
渡邉社長の恋愛事情です。
なんと、幸せに暮らしている既婚者を口説き落としたのです。

もちろん、ビジネスも着々と成果を上げていきます。

いつもながら、高杉良の取材力には驚かされます。
渡邉社長の実体験がリアルに描かれているからです。
ビジネスの体験談として、経営に関心があれば、のめり込むこと間違いなしです。

ただし、ビジネス小説に興味がなければ、ちょっと退屈かもしれません。



「青年社長」を購入した人の感想・レビューは、画面下方で読むことができます









波のうえの魔術師  石田衣良
2011年01月23日 (日) | 編集 |
評価☆
「波のうえの魔術師」
石田衣良 著

単行本:文春文庫(2003年9月)




【波のうえの魔術師の紹介】

社会人一年目。
主人公の白戸は就職先が決まらず、パチプロで生計を立てていました。
ある日、彼が出会ったのは、右翼にも影響力をもつ謎の老人でした。

老人の正体は、株に巨額を投じる凄腕のトレーダー。
自分の手足となり、後継者ともなる若者を探し求めていたのです。
そして、老人の最大のターゲットは、ある大手銀行でした。

白羽の矢を立てられた白戸は、株の世界に足を踏み入れることになります。
老人から株の手ほどきを受け…

「その春おれはマーケットと恋に落ちたのだから」


【波のうえの魔術師の感想】

あなたは株の経験がありますか?
Yesならば、悩む必要は一切ありません。
「今すぐ読む」or「後で読む」の二択です。
投資が好きなら、この本もきっと好きになるはずですから。

では、投資に全く興味がもてない場合はどうすべきでしょうか?
石田衣良が好きなら読んでみてもいいでしょう。
ですが、楽しみは半減します。
興味のない株の世界が舞台なのですから、仕方ありません。

―たった数桁の株価に心を揺さぶられる―
この経験の有無が面白さの境界線ともいえます。